「磁気切符が廃止される」と聞いて、これから紙の切符で電車に乗れなくなるのか不安になるかもしれません。
結論からいうと、磁気切符の廃止=紙の切符そのものが一斉になくなる、という意味ではありません。券売機で買う紙の切符をQRコード付きの乗車券へ置き換える鉄道会社があり、交通系ICカードが使える区間ではSuica・PASMOなどを使う選択肢もあります。対応するスマートフォンなら、Suica・PASMOをスマホに入れて使うこともできます。
紙の切符が全部なくなるわけではありません。磁気式の紙券を、QRコード付きの紙券へ置き換える動きが進んでいます。
- 紙の切符を使いたい人は、対応する鉄道会社では券売機でQR乗車券を買う
- 改札では切符を投入口へ入れず、QRコードをQRリーダーにかざす
- 交通系ICカードが使える区間では、Suica・PASMOなどのカード型ICを使う方法もある
- 対応するスマホなら、モバイルSuica・モバイルPASMOを使うこともできる
※切り替え時期や対象となる乗車券は鉄道会社ごとに異なります。実際に利用するときは、その会社の最新案内も確認してください。

- 「磁気切符廃止」は、紙の切符が全国一斉になくなる意味ではない
- 券売機で発券する普通乗車券を紙のQR乗車券へ変える鉄道会社がある
- 改札での動作は「切符を入れる」から「QRコードをかざす」へ変わる
- カード型Suica・PASMOやスマホのSuica・PASMOを使う選択肢もある
- 開始時期と細かな取扱いは鉄道会社ごとに確認が必要
磁気切符廃止で何が変わる?紙の切符はなくなるのか
なくなるのは主に「裏面に磁気層がある切符」
今回、複数の鉄道会社が見直しているのは、改札機の中へ通して読み取る磁気乗車券です。
2024年に京成電鉄、京浜急行電鉄、新京成電鉄、西武鉄道、東京モノレール、東武鉄道、JR東日本、北総鉄道の8社が共同で発表した計画では、各社が自動券売機から発券する普通乗車券(近距離券)をQR乗車券へ置き換える方針が示されました。その他の券種や細かな利用方法は各社の後続発表で決まります。
つまり、「紙をやめてスマホだけにする」という話ではなく、紙券は残しながら、情報を読み取る方法を磁気からQRコードへ変えるケースがあります。
少なくとも現在発表されている主要なQR化計画では、紙の普通乗車券そのものをなくすとはされていません。券売機で紙のQR乗車券を発券する方式が予定・導入されています。
改札では「入れる」から「かざす」へ変わる
磁気切符は改札機の投入口へ入れますが、紙のQR乗車券は券面のQRコードを改札機のQRリーダーへかざす方式です。
すでにQR乗車券へ切り替えたゆりかもめや、2026年10月1日に切り替えるつくばエクスプレスでも、普通乗車券の改札操作はこの「投入」から「QR読み取り」へ変わります。
磁気切符が廃止される理由は3つある
鉄道各社の発表では、主に次の理由が挙げられています。
- 機械を維持しやすくするため:磁気券を搬送する改札機は構造が複雑で、保守や更新の負担があります。
- 券詰まりなどを減らすため:切符を機械の中へ通さないQR方式なら、搬送部分に由来するトラブルを減らせます。
- リサイクルしやすくするため:磁気券は金属を含む磁気層の分離・廃棄が必要ですが、QR券では磁気層をなくせます。
磁気切符はいつまで?鉄道会社ごとに時期が違う
磁気切符の廃止時期は全国一律ではありません。2026年9月11日時点で確認できる主な動きは次のとおりです。
| 鉄道会社 | 確認できる時期・方針 |
|---|---|
| ゆりかもめ | 2026年7月15日に普通乗車券を磁気券からQR乗車券へ切り替え済み |
| つくばエクスプレス | 2026年9月30日をもってすべての磁気乗車券を廃止し、10月1日からQR乗車券システムを導入 |
| 北総鉄道 | 2027年3月頃に磁気の普通乗車券を発売終了予定。以後はQR乗車券で発売予定 |
| JR東日本 | 2027年春から近距離乗車券を磁気券からQR乗車券へ置き換える予定 |
| JR西日本 | 券売機で発売する磁気近距離きっぷを2028年以降、順次QR乗車券へ移行する方針 |
| Osaka Metro | 中期経営計画の骨子案で、2031年度をめどに磁気切符を廃止してQRコード乗車券へ移行する方針が示されたと2026年9月に報じられた。具体的な券種・発券方法は詳細発表待ち |
また、2024年に共同発表した首都圏の鉄道事業者では、2026年度末以降の順次移行が示されています。ただし各社の具体的な開始日は個別発表待ちです。なお、共同発表に含まれていた新京成電鉄は2025年4月に京成電鉄と合併し、現在は京成電鉄松戸線となっています。
磁気切符がなくなったらどう乗る?主な選択肢は3つ
紙の切符を使い続けたいならQR乗車券を使う
「スマホは使いたくない」「今までどおり駅で切符を買いたい」という人は、紙のQR乗車券を導入する鉄道会社なら、券売機で紙券を買う方法を選べます。
変わるのは主に改札での使い方です。投入口へ差し込むのではなく、券面のQRコードを読み取り部へかざします。
紙のQR乗車券が用意される鉄道では、スマホがなくても乗れます。「QR乗車券」という名前でも、スマホ画面ではなく券売機から出てくる紙券があります。
※一方、旅行向けのデジタルQRチケットなど、スマホ表示が前提の別サービスもあります。名称が似ているため区別して確認してください。
切符を買う手間を減らしたいならカード型Suica・PASMOを使う
交通系ICカードが使える区間では、SuicaやPASMOなどへ現金をチャージして、改札のIC読み取り部へタッチして乗る方法もあります。
毎回行き先の金額を確認して紙の切符を買う必要がないため、日常的に電車を利用する人には分かりやすい選択肢です。
カードを持ちたくないならスマホのSuica・PASMOも使える
対応するスマートフォンなら、Suica・PASMOをスマホに設定して、カード型と同じように改札のIC読み取り部へタッチして乗ることもできます。
スマホから残高を確認したりチャージしたりできるため、普段からスマホ操作に慣れている人には便利です。一方で、対応機種の確認や最初の設定が必要なので、無理にスマホへ切り替える必要はありません。
QR乗車券・カード型IC・スマホ型ICはどれを選べばいい?
どれが正解というわけではありません。普段の使い方で選べば十分です。
| こんな人 | 選びやすい方法 |
|---|---|
| たまにしか電車に乗らない・今までどおり紙券が安心 | 紙のQR乗車券 |
| 電車によく乗る・スマホ設定を増やしたくない | カード型Suica・PASMO |
| スマホだけで電車に乗りたい・スマホ操作に慣れている | モバイルSuica・モバイルPASMO |
大切なのは、「磁気切符がなくなるから、全国どこでも急いでスマホやICカードへ変えなければならない」と思い込まないことです。まず自分が利用する鉄道会社の対応を確認し、紙QR券・カード型IC・スマホ型ICの中から、自分が迷わず使える方法を選べば大丈夫です。
つくばエクスプレスとJR東日本は個別記事で確認できる
切り替え時期や対象券が具体的に決まっている会社は、会社別に確認した方が間違いにくくなります。
JR東日本ほか8社「磁気乗車券からQRコードを使用した乗車券への置き換えについて」
JR東日本「近距離乗車券のQR化について」
つくばエクスプレス「2026年10月1日よりQR乗車券システムを導入します」
ゆりかもめ「7月15日 QR乗車券へ全面移行します」
北総鉄道「磁気乗車券の発売終了について」
JR西日本「QRチケットサービスについて」
FNNプライムオンライン「Osaka Metro 磁気切符廃止方針」
京成電鉄「2025年4月1日、新京成線は京成電鉄松戸線へ」
磁気切符が廃止されても、紙の切符そのものが一斉になくなるわけではありません。
- 磁気の普通乗車券を紙のQR乗車券へ置き換える会社がある
- 紙QR券は改札の投入口ではなくQRリーダーへかざす
- カード型Suica・PASMOを使う選択肢もある
- 対応するスマホならモバイルSuica・モバイルPASMOも使える
- 切り替え時期・対象券・出口での取扱いは会社ごとに異なる
まずは自分がよく使う鉄道会社の切り替え時期を確認し、紙のQR乗車券・カード型IC・スマホ型ICの中から、自分が使いやすい方法を選べば大丈夫です。

